ある日の美術

仙台にいて絵を描いたり書をやりながら、もろもろ美的なことを研究してます。

ホット・ジン

お題「ひとりの時間の過ごし方」

お酒は錬金術である。

お酒だけ見ても、製造過程を推測できない。そういうのは芸術だよな、と思う。

ということで、ゴードンのドライジンの瓶がカッコイイから描いてみよう。

gordon's dryginの絵

ケント紙に水彩でね。ケント紙に水彩で描くと水彩本来の発色が無くって、くすんだ風合いになります。

そこが、好きな人にはたまりません。たぶん・・・


お酒を見ていると、絵もこういう具合につくらなくちゃな、と思わせられる。
「ひどい荒れ模様の寂しい晩で、馬車を一、二台見かけたほかは人っこひとり通りませんでしたよ。

 こいつは内緒ですが、こんなときにホット・ジンでも一杯ひっかけたらたまらんだろうな、

 

なんて考えながらぶらぶら歩いていきますと・・・」という場面がシャーロック・ホームズの緋色の研究にでてくる。

ホット・ジンはジンをお湯とレモンで割った飲み物で、一杯四ペンスだったらしい。(Q:ヨーロッパの一ペンスって日本円だといくらくらいですか?A:本日六時現在で、一ポンド=154.26円 一ポンド=百ペンスですから、一ペンス=1.54円です。でも、ホームズは一八九〇年頃の話なので現在とは物価が全くちがうよね)

僕はジンを生姜湯で割って、シロップを垂らすのが好きで、レモンはすこし多めにすると良い感じですよ。

ホームズを読んでいて、飲みたくなりつい今しがた、ボンベイドライを買ってきたのでした。好み的には上の絵のゴードンのドライジンがいい。

あぁ、こりゃうまいや。

冬になって絵描きに疲れたときにはホット・ジンを飲むと良い。

お酒ってなんて素晴らしい飲み物なんだろう、と思う。

飲んだときのこの感じは絵にはできても、出来るか? まぁ、たとえ、出来たとしても伝わらないだろうなぁ。

そうなると、ボトルを絵にするしかないのかな。文字でなら、いろいろと表現出来るかもしれない。

けれど絵描きとしては絵で表現したいのだ、と思うんだ。