書の練習方法
惚れる手本のように自分も書けるようになる為に。あるいは近づくために。
★きっと惚れる手本のように書けるようになるには、少なくとも同じ大きさで手本と見まがうように書ければ良いのだろう。
★それは普段から、そのように書けるのが望ましいのかもしれない。要するにいつも自分が書く文字が手本のようであれば良いのだろう。
★惚れる手本の文字がいつも書く自分の文字であるようなら、それは大きな紙であっても、小さな紙であっても、ゆっくり書いても、素早く書いてもと同じようにならないと変なのだろう。
さて、そうなるにはどういう練習が必要なんだろう?
これまで自分でやってみて、効果があった練習方法を列挙する。
①a
惚れる手本と、線も何も無い白い紙(無地)を置き鉛筆で、手本の文字の輪郭だけを書いていく。輪郭で文字を体験する。線が引かれた紙は書く文字の自由度を奪い、文字のバランス感覚を麻痺させるから避けること。
①b
惚れる手本と、線も何も無い白い紙(無地)を置き鉛筆で、手本の文字を見ながら筆順と構造を覚える。
①b
惚れる手本と、線も何も無い白い紙(無地)を置き鉛筆で、手本の文字を見ながら同じ大きさで書く。
①c
惚れる手本と、線も何も無い白い紙(無地)を置き鉛筆で、手本の文字を見ながら手本より小さく、大きく交互に書く。
①d
①のやり方で、同じ大きさではなくゆっくりと、あるいは素早く。
①e
惚れる手本と、線も何も無い白い紙(無地)を置き鉛筆で手本の文字を瞬間的に見た後、手本の文字と同じように書く。書いた後に自己添削する。これは客観的に自分の文字を見る訓練になろう。
①f
惚れる手本と、線も何も無い白い紙(無地)を置き鉛筆で、手本の文字を見ながら手元を一切見ないで書いていく。
つまり、目は一瞬も手本から逸らしてはならない。手元で書いた文字が手本のようにならなくても一向に気にする必要はない。これは右脳を刺激し、手の感覚を鋭くする。
①g
何か活字で印刷された文章を適当に書いてみる。それで惚れる手本のような雰囲気がでているか手本の文字と見比べる。自分で書いていて精神的に違和感が無くなるまで繰り返す。
②
①a~gが一通りやれるようになったら筆や墨、紙を色々替えて①a~gを繰り返す。
③
①~②を経たのち惚れる手本の文字のイメージで作品をつくる。
③になるまでには多くの時間が費やされるだろうが、一度この過程を経ると次からこれにかかる時間が少しづつ短縮されよう。