北魏の龍門
おはようございます。夜明けのシュンです。
その昔、4世紀ころ。中国の各地に沢山の石窟作ろーブームがありました。
多くは、当時の皇帝か権力者が、そのご子息か誰かがお亡くなりになったとき、釈迦のご利益にあやかって来世では仏国土に生まれるように、と作ったようです。
その中に龍門石窟があります。
今日はね、二玄社から出ている龍門二十品の上巻から書いてみよう。
右上がりでカキカキしてる感じの文字です。
文字の臨書にはいろいろとやり方がありますよね。
それで、今日は文字を箱書きしていくやり方でしましょうか。
ハコ書きは文字を絵を描くみたいに見ていくっていうことです。筆で見ながら書くのとは全く違います。非常にくたびれり。
ところで、これの元は石窟です。
石窟っていうのは、きっと外にあるんです。だからね、文字を彫るったって大変です。工場かなんかの雨風しのげて冷暖房完備の場所で作るのとは違いますよ。
ほら、こんなんですよ。こんな場所で字彫るって。僕だったら仕事しながら涙出てきます。
僕は昔、看板屋の仕事をしてた頃がありまして。今のように印刷したものや、字の形に切ったシールをペタペタ貼るんじゃないんです。
まぁ、小さなものは工場で作ってしまうんですが、大きなのは現場で文字を下書きして、ペンキで塗り込めていくんです。
僕は、それほど我慢強くないし、弱っちいので、ちょっと風が吹くだけでヒーヒー言うんです。
ちょっとくらい字が曲がっても、早く終わらせたいもんだから、そのままやっちゃったりしてん。
あとで、親方から怒られたりしる。
石窟なんてずっと、ずっと昔のことですからね、僕のようなのが居てもおかしくないと思うんです。
だって、外でやってるんですから。しんどい仕事だったでしょうよ。