ゆびさき曲線
今日は朝から電車に乗ってました。
それで、揺られてボーっとしてたんです。
僕はつり革につかまって。
前に座席に座ってる女性がいましてね。
なんかスマホで何かしらしてるようでした。
その手つきがね、僕の視線から見ると美しかったのでした。
ずっと、同じ手つきのままフリーズしてる風で、あれ?
これって描けるかも、ということでシャープペンで描くことに。
指先が、こう、曲線を描いて美しい。
今日はスケッチブックとかね、持ってませんで。
アルバイト専用で使ってる手帳を引っ張り出して、まだ手ぐらい描けそうな隙間を見つけました。
だいぶ、ゆるりと描かせていただきました。
手の指先って、こんな風になるんだぁ、と感心しきり。
まぁ、これは女性だからですけど。
手を描いていくと、自分の、手のひらより短い指をいつも見慣れているもんですから。
自然、そんな感じになってしまいます。
今しかないんだぞ、小さなことは、気にすんな、ワカチコ、ワカチコ。と思いながら進めていくんです。
絵描きは常に時間との闘いですからね。
僕が今日持っていたシャープペンは、消しゴムがなんだか粗悪で。
消すほどに、汚くなっていくんでした。