ある日の美術

仙台にいて絵を描いたり書をやりながら、もろもろ美的なことを研究してます。

赤と青の本質

朝焼け・夕焼けを正しく理解したら「闇をとおして見た光は赤い」と言うことができます。
昼間、黒い宇宙空間を見ると「光をとおして見た闇は青い」と言うことができます。(色彩の本質・色彩の秘密/ルドルフ・シュタイナー著、西川隆範訳、イザラ書房)

「光をとおして見た闇は青い」ということは容易に想像でき、本当だと思える。昼間晴れ渡る空を仰げば青いから。

しかし

 

「闇をとおして見た光は赤い」というのを想像できるでしょうか?誰しも本当だと思えるのでしょうか?無理やりだな、と思う。

にわかには信じがたい、と思う。

自分が暗いところにいて、闇のなかにいて、そうして見る光は赤い、とシュタイナーはいう。

もし、それが本当なら、夜空にまたたく星は皆、赤く、もしくは赤みを帯びて見えなくてはいけない。

現実は違うじゃないか。

青い星もあるし、黄色い星もある。それとも、僕の読解力の至らなさか?

私の考えでは、観察して得た結果が哲学性、宗教性を伴って表現される時、それは時代を超えてもなお、信じることができるようでなくてはいけない、と思うんだ。