青い傷の絵
色は縦に高く深く、横に広い世界があります。縦は上に行くほど明るく下に行くほど暗くなる。
横の広がりの中心はニュートラルのグレイで外に向かうほどに色彩鮮やかな世界があります。
一言でいうと、そういうことなんですが、いざ、船を漕ぎだしていく、とあまりに広くて、広くて自分が今どこにいるのかさえもわからなくなることは日常茶飯事で。
こういう絵肌はゴッホを思い出すなぁ。というか、ゴッホの絵肌のようなぬり絵を描きたいと思ったのだったかな?
このレモンイエローのような部分が、どうも周囲になじまない感じがして、後にすこし手を加えました。写真はそれ以前で、やっぱり今見てもイマイチだなぁ。
2018年現在は下のこの写真のようになってますが、撮影すると何が違うかわかりませんね。特に正確さを期して色補正していないから、なおさらです。
これじゃ蛍光灯のせいでこの色なのか、色を塗ってこの色なのかが写真を見て判断できません。
上下を逆にして撮ってみました。こうするとまた、ちょっと見え方が変わります。
重さのバランスを重視すれば、暗い色が下にしたほうが安心感がありますね。
見た時のインパクトを重視するなら、やっぱり逆の方が良いのだと思うなぁ。
人間の感覚は重いものが上にあると不安に感じるようにできています。誰だって空が、暗く曇って怪しくなってくると不安になるものでしょう?
だから、絵であっても同じで上を重たくするだけで、何やら不安に感じるわけです。逆に重たいものが下にある、というのは重力の関係で普通の感覚で安心につながります。
どちらが良いか悪いか、ということではなくて一般的な感覚からするとそういうことだ、ということです。
ただ、この絵は全体としては緑の絵ですから、暗い部分を上にしてみると、森の中にいるようにも感じますね。