ある日の美術

仙台にいて絵を描いたり書をやりながら、もろもろ美的なことを研究してます。

祝!年賀!美意延年

2016年、あけましておめでとうございます。

文字大好きシュンです。

今年はね、何でも良いから作品を作るようにしよう。

とりあえず年賀状のための文字を書きました。年明け仕事初めです。タテ65cmくらいなので結構な大きさです。

紙の大きさにしては細い筆でしたが、よきかな、善きかな。

なんだか、マジックで書いたかのようですね。

右から縦に、美意延年、と。草書で書いてみました。

漢字には代表的な筆書体で三つあります。楷書と行書、そして草書です。

この草書は字画の省略が大きく行われます。文字ごとに決まった独特の省略をするために、文字ごとの形を覚えなければ書くことも読むこともできないことが多いようです。

 

もちろん義務教育では外れているので、現代の日本人のほとんどは読書き出来ないのだろうと思います。

ただ僕はね、ほら、平安生まれだもんだから読んだり書いたり出来るわけです、こういう人はあんまりいませんよ!?

美意延年は、お気に入りの四字熟語です。本当はこれだけじゃないんですけどね。

美という文字があるし、延年がおめでたい感じがします。最近は仮名ばかり書いているので漢字も仮名のよう。
美意延年=意(こころ)を美(たの)しませれば年(とし)を延(の)ぶ。

つまり、心配事もなく楽しい心のまま生きれば、自然と長生きできるということです。

けれどね、そんなこと言ったって、なかなか人生そんな風にはいきませんよ、実際。

これの出典は、『荀子(じゅんし)』。

荀子は、中国の戦国時代末の思想家・儒学者で紀元前4世紀くらいに生きた人のようです。

彼は人間は終生学び続けることによって自らを改善しなければならないと説く。

「青は藍より出て、藍よりも青し」あるいは「青き事は藍より出でたれども、かさぬれば藍よりも色まさる」という言葉をご存知でしょうか?

「青は之を藍より取りて、藍よりも青し」は勧学篇の言葉です。

これから、これらの言葉が生まれたと思われます。